Baseball Column

なぜ大リーグは成功するのか [by 赤黒ミツバチ]

なぜ大リーグは成功するのか [by 赤黒ミツバチ]

 日本のプロ野球は、有力選手が、大リーグに移籍したり、近鉄・オリックスが合併をしようとするなど、苦戦を強いられている。これに対して、大リーグは、チーム数が30チームあり、全米に点在し、マイナーチームを含めて100チーム以上もある。さらに特筆すべきなのは、10億円以上の年俸選手がザラであるという点である。もっとも大リーグは日本のプロ野球と比べて、それほどレベルが高いわけではない。イチロー選手や松井選手など、大リーグで活躍している日本のプロ野球出身選手は、日本のプロ野球時代に比べて年俸が軒並みアップしている。
 ご存知の通り、大リーグは、企業名を名乗っていない。すべてチーム名が地域名である。客観的にみれば選手の年俸が日本のプロ野球の年俸よりも高く、企業名を名乗れないので、親会社の負担は大きいはずである。なのに、大リーグは成功している。それはなぜなのか。
 それは、日本と違って、親会社は、30年も40年も球団を保有しようという考えはなく、2、3年で、簡単に球団の身売りや撤退がしやすいため、一流企業だけでなく、中堅、ベンチャー企業、資産家まで、幅広く参加しやすく、親会社も本当に必要な時に、会社の宣伝のためにスポンサーになれるからである。また球団側も企業の大きさや経営が安定しているいかんに関係なく、球団を保有することによって、最も宣伝効果の高い企業をスポンサーにすることができる。
 このように企業名がないことで、球団が地域に溶け込むことはもちろん、スポンサーの獲得も効率よく行っているといえる。
 もっとも日本のプロ野球も大リーグをモデルにしようと必死に努力している。
 例えば、ファイターズは本拠地を札幌に移し、球団名に北海道を入れ、地域色を出した。しかし安易な身売りには、プロ野球界はもちろん、大多数のファンがネガティブな反応をする。たが、その考えこそ、「企業スポーツ」の考えそのものである。
 大リーグでは、球団の売買の活性化が、リーグを盛り上げるという考えがある。例えば、阪神タイガースであれば、他に球団を保有して宣伝効果の高い企業があるはずだからもっとお金を出してくれる所に、身売りすべきだとそういう風に考える。
 日本のプロ野球界は、そういうところをぜひまねてほしいし、そのことについて議論してほしいものである。
 今日まで、日本のプロ野球は、親会社の活性化のために、企業スポーツが行われてきた。だがそれとは裏腹に、大リーグとは反対で、ファンだけでなく、パリーグの親会社からも「1リーグに移行できなかったらパリーグは解散だ」と言われるほど愛想をつかされているのは、皮肉という他はない。

by 赤黒ミツバチ

 ←戻り先

Last Update : 2004/08/07 11:40