Baseball Column

2004年 パ・リーグ各々の開幕 [by 俺言]

2004年 パ・リーグ各々の開幕 [by 俺言]

 2004年 3月27日。パリーグが開幕した。

 伊東新監督の元、昨年とがらりと陣容が変わった西武ライオンズ。まっさらな開幕マウンドに立ったのは日本のエース・松坂大輔。ボビー・バレンタイン率いる、新体制・ロッテマリーンズと対峙した。オープン戦では投手陣崩壊ぎみのチームの中、防御率1.29と一人安定。「調子が良すぎて心配」と伊東監督が開幕前に口にした。その心配は初回に4安打を集中されるという形で的中。結局、計5失点の黒星スタートとなった。しかし、9回を投げ抜いたのはさすが。今年は自身初の20勝・リーグ制覇、さらにアテネでのエースの努めと、やるべき事が多い。充実するであろう一年にことさら注目が集まる。

 対するロッテは、イ・スンヨプが初打席に初打点、アグバヤニが2安打と新戦力が機能し、投げても右のエース・清水が上々のスタート。苦手の松坂を粉砕しての開幕白星スタートは、非常に意味がある。チームに流れを呼び寄せる1勝だったのではないか。中でも、2安打1打点と新核弾頭の波留の活躍は大きい。元気者の波留はまさにバレインタイン好みの選手。シーズンを通しての活躍を期待する。

 去年、20勝を挙げたダイエー・斉藤はオープン戦こそ苦しんだが、3失点・完投と十分にその役割を果たした。投げあったオリックス・具も好投を見せる中、最後まで集中して投げた姿は、多いに今年も活躍する予感をさせるものであった。

 スコア、4対3と敗れはしたが接戦に持ち込んだ伊原・オリックス。今年は最重要課題の投手陣の整備がなされた事により、このような接戦も増えるであろう。この日は5回無死一塁の場面で、バント失敗、併殺に終わったのが悔やまれる。伊原野球にとって勝負どころでの失敗は痛い。しかしまだ1戦を消化しただけである。接戦をものにする野球を実践できれば去年のようなことは無いであろう。

 近鉄の若きエース・岩隈が落ち着き払ったピッチングを見せた。梨田監督からは「楽しんで投げてこい」との言葉をかけられたそうだ。味方打線の効果的な援護により1勝をものにした。打線では初の開幕スタメンを勝ち取った北川が、4安打と大暴れ。特に初回の同点打は、ローズという点取り屋が抜けてのチームにとって、大仕事であった。「プロ野球に入ってよかった」とコメント。素敵な言葉である。

 オープン戦の主役・ファイターズは惜しくも黒星スタートとなったが、期待を裏切らず新庄が魅せた。初回・無死2塁の初打席ではバント。「お客さんを呼ぶには勝つ事が一番」と繰り返す。開幕における独特の緊張からきたものなのか、プロ野球選手としての本能なのかは、当人の知るところであるが、この初打席はファイターズの一員となった瞬間であると思わずにはいられない。本拠地を札幌に移したファイターズは4月2日、ライオンズとの「開幕」を迎える。札幌を熱狂の渦に巻き込んで欲しいと、新庄にはやはり、期待したい。

 この日行われた3試合、計13万7000人の観客動員は、実にパ・リーグ史上最多であった。プレーオフ問題が先行している感がある。野球をメイクするのは現場であり、個々の選手のパフォーマンスである。観衆はそのパフォーマンスに期待し、球場に詰めかければいい。それが表れた数字なのである。試合内容・観客動員数という「結果」ともに、素晴らしい開幕であった。

by 俺言
プロ野球俺に言わせろ

Last Update : 2004/03/28 20:54