2004.3.25記より
1位 ダイエー (プレーオフ出場権)
2位 ロッテ (プレーオフ出場権)
3位 西武 (プレーオフ出場権)
4位 日本ハム
5位 近鉄
6位 オリックス
ダイエーの優位は揺るがない。斉藤・和田の出遅れはあるが、ここは開幕ダッシュが必須のチームではない。最初は5割ペースで入り、夏場から一気にアクセルを踏む戦いも可能だ。それは、前年度優勝チームならではのアドバンテージである。そして、ダイエーの場合は、毎日福岡ドームが満員になり、ホーム・アドバンテージを最も活かせるチームでもある。この二つのアドバンテージ、そして若手先発投手の充実と打線、そして長らく待たれた若手野手の台頭も見逃せない。去年活躍した先発陣がスランプに陥っても、田之上、星野、永井、山田といった投手が代役を務めることが出来る。小久保の不在を懸念する声もあるが、考えてみれば、去年も小久保はいなかった。精神的な動揺も、すでになくなっていることだろう。
去年2位の西武は、戦力ダウンが否めない。松井のメッツ移籍が最も痛いが、最強を誇った投手陣も、西口、石井の出遅れが大きい。3年前までなら、2人で25勝以上を期待したところだが、今年は2人で一人分の働きが現実的だろう。非常に残念だが、球団創設初のBクラス転落がありえるところだ。チーム全体の総合力は健在も、選手があまりにも小粒すぎる。松坂という巨大な軸も、これでは浮かばれまい。松坂、後藤、許、張の先発4人が、アテネ五輪の影響で確実に戦線を離脱するうえ、カブレラも開幕に間に合わない。3位とは言っても、限りなく4位に近い3位である。
逆にプラス材料にあふれているのがロッテ。ロッテはシコースキー、フェルナンデス、ショートを自由契約にしたのが理解に苦しむが、小宮山、李を獲得した。李は、去年韓国で56本塁打を放った正真正銘の長距離砲。韓国野球のレベルは、まだまだ日本には及ばないが、どんな環境でも56本塁打を放つということは尋常ではない。日本ですぐに同じ成績を残せるとはとても思えないが、それでも4番打者としての役割はきっちりと果たすだろう。アジア人らしい、練習熱心で日本文化に溶け込もうと努力を忘れない姿勢にも二重丸だ。小宮山には、1年間のブランクを忘れされられた。バレンタイン監督は、既にスターター入りを明言している。
そう、ロッテの今年最大の補強は、ほかでもない、ボビー・バレンタイン監督だ。95年にはロッテを2位に導いたボビーの存在は、ロッテにとって果てしなく大きい。今まで、どういう野球をしたいのか、はっきりしなかったチームに活を入れ、目指す野球をはっきりさせてくれることだろう。もともと、先発陣はリーグ屈指の充実。サウスポーの加藤、川井が実績不足なのは気になるが、ミンチー、清水、小林宏、渡辺、小宮山と各投手に特徴があることを鑑みれば、対戦相手は対策を立てにくい。クローザーには小林雅という絶対的な存在もいる。
前評判が高い日本ハムの補強は、実は新庄と入来だけ。もちろん、新庄の守備と走塁、勝負強いバッティング、入来の気迫あふれるマウンド捌きは別格。しかし、それがチームを変えるほどのものかといえば、それには疑問符が付く。ここまで低迷し続けてきたチームを変えるには、まだ時間がかかる。スターターも、金村、ミラバル、ループまでは確定だが、その次の岩本、入来、正田、立石あたりが今一歩。打線も、長年懸案となっているリードオフマンがまだいない。それでも、近鉄、西武が大幅な戦力ダウンに見舞われている。上位進出の好機はある。それを逃さないことが大切だ。
オフの補強に完全に失敗したのは近鉄。自由獲得枠で獲得した香月が故障で前半戦絶望。ローズの巨人移籍。吉岡の今季絶望。さらに前川、門倉の放出と、全く良いところなし。一応、福盛と川尻を獲得したが、投打にかかわらず、戦力の不足が著しい。いてまえ打線も、ローズ、吉岡を失ってはかなり苦しいところだ。新外国人のバーンズが活躍し、磯部、川口、大村が好調を一年間維持し、パウエルと岩隈が15勝近くすることを祈るのみである。荒っぽい野球を延々と続けてきたが、それで勝ち続けることが出来たのは単なる偶然。それをチームカラーと開き直るのは単なる怠慢。弱くてもかまわないのならそれでも良いが、勝たなければ本社からお荷物扱いされる現在、もっと貪欲に勝利を目指すべきである。チャンスであっさりポップフライ、チェンジ、という野球ではダメだ。
おっと、もっとダメなチームがあったぞ、それはオリックス。ムーアと村松の補強で喜んでいるが、牧野、葛城を放出したことをすっかり忘れているようだ。牧野放出は納得できるが、葛城はポスト・イチローの一番手で、実力もある。その交換相手が谷中では阪神が喜ぶだけである。村松入団で葛城は不要との判断かもしれないが、それが間違いであった事はすぐに表面化するであろう。具、金田、本柳、マック、吉井あたりがスターターになるだろうが、いずれも好不調の波が激しく、フルシーズンコンスタントに勝ち続ける投手ではない。さらに重要な問題は守備。オープン戦でも12球団最悪の失策数。伊原監督就任で解決される、との見方もあったが、守備が苦手な選手がひとりや2人ならともかく、チーム全体の課題がそんなにかんたんに解決するはずもない。確かに戦力はアップしたが、ほかのチームも補強を怠っていないこと、そしてここまで負け癖がしっかり付いていることを鑑みれば、早々簡単に上位進出はないだろう。
改めて確認すると、ダイエーのAクラスは絶対。ロッテ、西武、日本ハムはほぼ同じライン上にいる。近鉄、オリックスについてはかなり苦しい戦いになるが、ロッテ、日本ハムは長年の負け癖、西武は主力選手の離脱があり、付け入る隙があるだろう。ただ、西武は、毎年弱点を抱えつつも、球団創設以来Bクラス転落がないことを忘れてはならない。それは各チームのバイオリズムなのである。近鉄の優勝効果Aクラスもそろそろ神通力がなくなってくるころ。ロッテは監督が野球をするわけではないこと、日本ハムは真情だけが野球をするわけではないことを、チームとして改めて確認することが重要である。
プレーオフ導入で、ダイエー以外のチーム、とくにロッテ、日本ハムはモチベーションが高まっているはず。4位、5位からいきなり優勝は無理でも、3位に入ることなら目標が現実的である。どのチームも日本シリーズに出るチャンスが出てきたのである。パ・リーグの熱闘に期待したい。
by tanbou
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